アジャイルと人月と

工程の分断が絶対許されないから、上流工程と下流工程を別会社が担当する今の日本の受託開発業との相性は最悪だね。自分たちで全部やれる人材が揃ってないといけない上に、コミュニケーションを綿密にとらないと成果物がグダグダになりそうだから、人月との相性も悪い。

アジャイルって受託開発との相性が最悪な気がする - GoTheDistance

これは逆で、アジャイル開発をサービスするんなら「人月」でしか契約できない。


なぜかというと、アジャイルは要件を作らない - 売り切れましたでも書いたようにアジャイル開発が約束するのは「変化への対応」であって「機能の納品」じゃないから。
結局コンサルタントと同様、スキルと人数に対してお金を払ってもらわざるを得ない。


通常、受託開発するなら成果物はシステム(とそれに付随する資料)になるんだけど、そもそも発注時に「どんなシステムを作ればいいか」分かってるならアジャイルである必要は無い。

わかんないからアジャイルしてもらうワケであって、その時点で「受託開発」的な契約はできない。

そりゃ相性悪いっしょ - 酒と煙草と○○の考え方が一番近いと思う。

だから

  • 最終的なリリース日はいつになるの?
    • 意思決定を延ばすってどういうことなの?
    • ウチはこの予算でいつまでにやって欲しいんだけど、それ守れるの?
アジャイルって受託開発との相性が最悪な気がする - GoTheDistance

「あたえられた期日と予算」で「出来る限りのことをします」としか答えようが無い。
(実際にはそうは言わないけど)

意志決定とは「何を作るか?」を指す。
何を作れば良いかすべて分かっているならウォーターフォールでやればよい。