プログラマーの9割(くらい)が違和感を感じる話

 せっかくなので乗っからせてもらいます。

資本金カツカツのベンチャ企業が、キャッシュフローを得られるように「仕入れ」「発送」「請求」をシステム化

 して欲しいと言われた とさせていただきます。 勝手に
 RFPから300万円の見積! とさせていただきます。 勝手に。
 で、運用保守の費用は毎月10万円 開発期間は3ヶ月 と(ry
 

 ところが、現場へ到着したid:masayangさんはスペシャルなITスキルでそこにある「電卓とバナナ」を使って仕入れと発送と請求ができる特殊な方法を思いついてしまいました!
 さらさらっと説明書を書いてみて、試してみて、うん確かにうまくいく。
 当然ユーザーは「電卓とバナナでいい」と言いますが…。
 さてid:masayangさん。いくら請求します?
 ユーザーが資産(システム)を得るために費用を払っているのであれば0円でなければなりませんよね。*1


 お疲れ様です。 私はid:masayangさんに焼き肉をおごって*2、電卓とバナナの使い方説明書に「システム」と書いて300万円で納品します。
 でもって「私どもとしては将来の売上が減ってしまいますが、運用保守費用分はお支払いいただかなくて結構です。 そのお金はあなたのビジネスに使ってください」と伝えておきます。
 ところで電卓とバナナは資産に入りますか?


 システムがキャッシュフローを生むのではありませんよね。
 キャッシュフローを生んでいるのは「仕入れ」「発送」「請求」のプロセスであり、それがITシステムによるかどうかはどうでもいいんです。
 電卓とバナナで済むほうが嬉しいんです。


 いやいや「電卓とバナナ」でできるかもしれないけど、それって継続可能?成り立つ前提条件は?顕在化してないリスクへの対応は?ラーニングコストは… とかいくらでも文句付けられそうですね。
 そのために開発者が居るのだと思います。
 ユーザーは「システムですべて解決できる」と思いがち。
 しかしお財布は「バナナでやれ」と言ってくる。
 システム構築能力と経験を持ったプロフェッショナルとして「どれだけバナナで済むか」ギリギリのラインを攻める能力こそが開発者のスキルであり付加価値であると、私はそう主張したいです。


 ところで。
 上記の例でもし「0円」と言ったらどうなるでしょう? って聞くまでもないですね。

*1:交通費?ふざけんな! なんも作って無いくせに!

*2:お嫌いでしたら何か別の物を